40年以上前に建てられ、ご主人が子供の頃に使われていた離れの建物。1階は倉庫として、2階はかつて子供部屋として使用されていました。
長らく物置きとして有効に活用されていなかったこの建物を、S様が長年の夢としていた「ガレージハウス」に大リフォーム!その全貌をご紹介します。
- 家族構成:ご夫妻2人家族
- 1階 :50.75㎡(15.35坪)
- 2階 :50.75㎡(15.35坪)
- 延床面積:101.5㎡(30.7坪)
- 本体価格:1000〜1500万円
※施工当時の価格です。現在の価格とは異なる場合があります。付帯工事費・諸経費等は含みません。
1. リフォーム工事で失敗しないために!
古い建物の場合、当時の図面が残っていないことも多くあります。
現場で採寸をして、問題になりそうな箇所をあらかじめチェックしておくなど、経験豊富な設計士の目で見て調査をすることが大事です。
また、工事中も想定外のことが起きるのがリフォーム工事。対応力と実績がある工務店なのか、実績を見て確認できるといいですね。
法令的なことや補助金なども、新築住宅とはまた違うので、ひとつずつ確認する必要があります。
お客様が自分で調べようと思っても、「まず誰に何を聞けばいい?」となってしまうと思います。
もちろん、私たちも全てを分かっているわけではないので、法務局や市役所で調べた上でその分野の専門家に相談をして教えてもらいます。
それぞれの分野の専門家との窓口になって、専門的なことを分かりやすく説明をしてくれる工務店を選ぶことで安心してお任せできると思います。
2. 想いを形にするヒアリング
リフォーム工事では今までの使い勝手や不満なところ、そしてどのような暮らしがしたくてリフォームするのか、丁寧にヒアリングすることが大事です。
もちろん、費用も大事なポイントになるので、ご要望をしっかりとヒアリングした上で、この部分はそのまま残して使おう。逆に、性能を良くするために、この部分は新しくしよう!など、お客様に合わせた提案力もポイントになります。
S様のご要望は、1階はカッコいいガレージで友人たちを呼んでお茶を飲めるスペース。2階は読書などをしてくつろげる空間。ということでした。
そのため、1階は構造を再利用しコストを抑え、2階は断熱施工を施し水回りの設備やサッシも断熱性能の高いものに一新しました。
それまであった階段は、1階のガレージを圧迫してしまうので建物の奥に位置を変え、鉄骨階段にすることでよりスペースを広く使うことができるようになりました。
全てを新しくしてきれいにすることもできますが、費用をかけずにカッコよく見せる提案も設計士の腕の見せどころです。
3. 古いものを生かしてカッコよく!
古いものをリメイクすることで、新築住宅にはないカッコよさが演出されるのが、リフォームの魅力です。
S様の倉庫は鉄骨造りのため、1階の柱や筋違など構造をそのまま見せることで、工場のような雰囲気に。
基礎から立ち上がったコンクリートブロックも、元々あったものをそのまま残しています。これこそ、月日が経たないと出ない味わいですね。
ガレージの床一面に貼ったタイルは、S様が悩み抜いて選ばれた輸入もの。もちろん新しく施工したものですが、ビンテージ感のあるものを使うことで、元々あった柱やコンクリートブロックともよく馴染んでいます。
ちなみに、タイルの貼り分けにもS様のこだわりが光っています。車とバイクの駐車スペースをタイルで分けるように考えられているのだとか。これは、参考にしたいアイデアですね!
シャッターを電動の木製ガレージシャッターに付け替えることで、さらに趣が感じられるガレージになりました。
奥にあるキッチン・ダイニングテーブルは弊社オリジナル。既製品で浮いてしまわないよう、全体のバランスを考えて製作しました。
4. まとめ
一般的な倉庫から、魅力的な隠れ家のようなガレージへと生まれ変わりました。元々の構造をうまく活用して、その古さこそが魅力となる空間を実現しました。古い建物だからこそ、何をどうすれば良いか分からないと感じることもあるかもしれませんが、諦めずにお気軽にご相談ください。