住まいの豆知識
2025/09/20
倒壊ゼロの最強木造「SE構法」とは
少し前のブログで「健康とランニングコスト重視ならWB工法の家」という記事を書きましたが、今日は耐震に優れた「SE構法の家」についてご紹介します。
「SE」とは、Safety Engineeringn(工学的に安全)という意味。SE構法は、たけひろ建築工房でも多くのお施主様が選ばれています。
厳密な構造計算による「高い耐震性」と「高い設計自由度」を兼ね備えた強い木造住宅、それがSE構法の家です。
SE構法とは?
■開発された背景
SE構法は、1995年の阪神淡路大震災をきっかけに開発された構法です。多くの木造住宅が倒壊した例を教訓に、木造でありながら鉄骨造にも匹敵する構造計算を可能にしています。
■一般木造建築との違い
一般的な木造住宅では、柱や壁の位置に制約があるため「ここに柱が必要」という制限が出てきます。SE構法は、柱や壁に頼らない許容応力度構造計算をしているので、自由で耐震性の高い空間ができます。
たとえば
・30畳のLDK
・大勢が集まれるワンフロア
・天井が高い倉庫
など、安全性を担保しながら実現できるのです。
■柱や壁に頼らないのになぜ強い?
SE構法は、鉄骨造と同じラーメン構造(柱と梁を剛接合する工法) を採用しています。鉄に比べてやわらかい木材を剛接合することは難しいとされていましたが、専用金物やボルトを開発することで克服しました。
■安全性の実績は?
SE構法を開発した企業の被害調査によると、大地震での倒壊数はゼロとなっています。記憶に新しい2024年の能登半島地震では、SE構法の612件のうち「倒壊0」「半壊0」「一部破損1」という調査結果が報告されています。
SE構法でできること
SE構法なら、こんな建物が「安全に」叶います。
・大開口部を備えたビルトインガレージ
・吹き抜け
・スキップフロア
・柱のない大リビング
・狭小地での3階建て
・1階よりも2階がせり出すようなオーバーハング
・屋上利用
従来工法でも叶うスタイルもありますが、大きな地震に耐えられるかどうかが大きな違いです。
どこの工務店でもできる?
SE構法は、認定を受けた「SE構法登録工務店」だけが施工できます。たけひろ建築工房は、この登録工務店として認可を受け、SE構法の技術を提供しています。
まとめ
WB工法=室内環境に着目した建物
SE構法=地震に強い木造最強の建物
簡単にまとめると、そのような目的別の違いがあります。SE構法のデメリットをあげるとすれば、一般の木造建築よりやや費用が上がること。しかし、繰り返される大きな地震に耐え続けることを考えると、地震保険より安い投資とも言えるのではないでしょうか。
地震は就寝時に起こる可能性も十分にあり、また必ずしも外に逃げることが安全とも限りません。長期に渡る避難所生活も大変なものです。地震対策として「家の中にいれば安心」という新しい概念を、SE構法を通して提供していきたいと思っています。